祈りの炎があがる里
金倉寺では、毎年9月の第1日曜日に三井修験道の先達衆が採灯護摩供を修めます。三人の修験者が清めの儀式を行った後、井 桁に組んだ丸太に火を付けます。天高くの ぼる炎の中に、人々の祈願や先祖供養の護 摩木を焼くべて、人々の救済を祈ります。真言宗では柴灯護摩と書く)といい、修験道独特の護摩です。 修験道は、山や巨木などの自然を崇拝す る山岳宗教と仏教(主に密教)が融合した日本独特の宗教です。山林修行によって 験徳(超自然的な能力)を身につけ、衆生を導くことを旨とします。修験者(山伏ともいう)は、古来人々の願いを叶えるため に験徳をもって祈ってきました。 千年以上にわたり人々の生活に深く関 わった修験道ですが、明治政府によって一 時廃止されたため衰退してしまい、その祈 りは今日では特殊な儀式に映るようです。 善通寺市の金倉寺では、現在もこの祈りの 炎があがります。
円珍が比叡山中で山林修行をしている 時、不動明王が姿を現し、密教を究めて人々 を導くように告げました。そのとき現れた のが金色不動明王で、それを写した画像を 黄不動と呼んでいます。黄不動は、密教の 教典を求めて唐に渡った円珍を様々な場面 で守護します。他にも、青不動や赤不動が 信仰されています。 金倉寺には山林修行をする山伏姿の智証 大師円珍像(入山大師像)が立ち、その掌 の上には利剣をかざした不動明王が立って います。
不動明王 不動明王 採灯護摩 火渡り
新羅神社 鐘楼 訶梨帝母 龍神宮